家を建てるなら家を建てたい!とちぎの住まいづくり

魅力的な『アプローチ』で住まいを演出する

  外構・庭づくり

アプローチの優先順位が低い?

日本の住宅用地は、その土地に合った状況によって広さや価格を決めています。一般的な分譲地の広さを例にとって考えると栃木県であれば60坪くらいでしょうか。この土地に家(建物)、庭、駐車場、物置などのスペースを取っていくと、意外と窮屈に感じられると思います。敷地内に建物を配置する場合は、周囲には通路幅を確保しなければなりませんし、駐車場(近年は2台以上)にはドアの開閉も考えて余裕をもってスペースを確保しなくてはなりません。ウッドデッキや家庭菜園を考えると、庭も広いスペースが必要です。

そのように区分けしていった結果、玄関への「アプローチ」の優先順位は最後になり、道路から最短距離、かつ最小幅で考えてしまう方が多いように思います。

空間を魅力的に演出するアプローチ

外構を設計する立場から見ると、魅力的な住まいというのはアプローチがとても大切です。家は建ててしまったら動かせないので、最初にどんなアプローチにしたいのかをイメージしておくとよいと思います。建物と外構のバランスがよい住まいは外観も美しいものです。ぜひ住まいの顔となるアプローチをイメージしてみてください。

アプローチは通路として利用するだけではなく、来訪者へのおもてなしの気持ちを表現する演出の場です。木々で空間を彩り、季節の花々を植えることで、視覚や嗅覚をはじめ、五感で楽しめる場所になります。

遠回りさせることでおもてなしを

来訪者に対して門(道路等の敷地外からの出入り口)と玄関は正対(正面で向き合う)させず、あえて少々遠回りしていただくのがよいかと思います。視覚的に楽しんでもらう空間(前庭)を設けることも一案だと思います。

通路の形状を蛇行させることやクランク状に曲げてみることもよいでしょう。「遠回り」させることで、おもてなしの意図を来訪者に感じてもらえたらよいと思います。

また、メインの庭(主庭)や駐車・駐輪スペースとの位置関係も考えましょう。動線をシミュレーションし、暮らしやすさも配慮したいものです。夜間に帰宅することも考え、安全対策や防犯面からも照明計画にも工夫をしましょう。

素材選びも重要!

アプローチの素材にはさまざまなものがあります。安易にコンクリート仕上げにするのではなく、インターロッキング、レンガ、タイル、天然石、枕木材(擬木も含む)等、特徴をじっくり見極め、選定するとよいと思います。ただし、滑りやすい素材は避けたほうがよいでしょう。

なお、天然石など高価な素材は全面に使用するのではなく、ポイントとして使用すると予算も抑えられ効果的です。アプローチは個性を演出できる場所と考え、素材選びから楽しんでください。

外構の予算は最初に組み込む

家は建てたものの、外構を後回しにする方もいます。しかし、外構を施さず、引き渡された状態の土のままでは、瞬く間に玄関ポーチも玄関扉内のタイルも汚れてしまいます。来訪者を迎える通路としても残念な状態になってしまいます。

「家は素敵! でも外構までは予算が回らなかった」とよく耳にしますが、実際は「外構にどのくらいの予算が必要かわからなった」という方が多いように思います。

予算は広さや素材によりますが、アプローチ、カーポート、フェンス等で200〜300万円は必要になると思います。外構工事を後回しにすることで結局、思い通りの外構ができないケースも多くみられます。できれば家を建てる際に、外構工事もセットで考え、予算に組み込むことをおすすめします。

一生に一度の家づくり。プランの最初の段階から、外構業者さんを交えて建物と外構を一体的に計画し、素敵な外観の住まいができることを願っております。


株式会社日本設計 代表取締役 鈴木浩之

「お客様にとっては、住まいは一生暮らす場所。そこでの暮らしを、そこで暮らす人の立場で一緒に考えること。お客様の要望や私達の提案は、多方面から検討した時、本当にお客様のためになってるか?」 いつもそればかりを考えている建築外構設計事務所です。「家を眺めてみて、何か物足りない、なんだか不便を感じる…」。そんな方は、予算に応じて段階的に考えてみませんか。一緒に考えるのが私の仕事です。
http://www.g.ishizue.co/

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