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中古住宅は寒い?購入前に確認したい断熱性能とリフォームポイント

  建築コラム

中古住宅を購入する前のチェックポイント

中古住宅を購入するとき、「新築よりも価格を抑えられそう」「希望するエリアで物件を見つけやすい」といったメリットがある一方で、気になるのが住宅の寒さではないでしょうか。特に冬の寒さが厳しい地域では、「中古住宅は冬に寒いのでは?」と心配になる方も少なくありません。

実際には、中古住宅だから必ず寒いというわけではありません。ただし、建築された時期や断熱仕様、窓の性能、住宅の状態などによって、室内の温熱環境には大きな違いがあります。

そこで今回は、中古住宅を購入する前に確認しておきたい断熱性能のチェックポイントと、寒さが気になる場合に検討したいリフォームについて解説します。

中古住宅はなぜ「寒い」と感じることがある?

中古住宅の寒さを考えるとき、まず確認したいのが住宅がいつ建てられたのかということです。住宅の省エネ基準は時代とともに見直されており、現在の住宅と、何十年も前に建てられた住宅では、断熱材や窓などの仕様が異なる場合があります。

ただし、「築年数が古い=必ず断熱性能が低い」とも限りません。過去に断熱リフォームを行っている住宅もあるため、築年数だけで判断せず、実際の住宅の状態を確認することが大切です。

特に注意したいのが、次のような部分です。


窓

住宅の中でも、熱の出入りを考えるうえで確認したいのが窓です。単板ガラスの窓や古いサッシが多く使われている住宅では、冬に窓から冷気を感じることがあります。

反対に、複層ガラスなどを使った窓や内窓が設置されている住宅であれば、窓まわりの断熱性能を高めている可能性があります。中古住宅を内覧するときには、窓ガラスの種類だけでなく、サッシの状態や隙間風がないかなども確認してみましょう。


壁・床・天井

壁や床、天井にどのような断熱材が入っているのかも重要です。中古住宅の場合、設計図書などが残っていれば、断熱材の種類や厚さなどを確認できる場合があります。

国土交通省も、既存住宅の断熱性能を確認する方法として、設計図書の確認や現地調査などを挙げています。資料が残っていない住宅では、専門家による調査を検討する方法もあります。


すき間風や結露

内覧時には、室内の「寒さ」を数字だけで判断するのではなく、実際の状態を見ることも大切です。 例えば、

  • 窓の周辺が冷たく感じる
  • 窓に結露が発生した跡がある
  • 床が特に冷たく感じる
  • 建具や窓の周辺から冷気を感じる

といった点をチェックしてみましょう。

ただし、内覧した日の気温や天候によっても感じ方は変わります。そのため、一度の体感だけで断熱性能を判断するのではなく、住宅の仕様や状態もあわせて確認することが大切です。

中古住宅を購入する前に確認したい断熱性能

中古住宅を選ぶときは、「築何年か」だけを見るのではなく、どのような断熱仕様になっている住宅なのかを確認することがポイントです。

確認できる資料がある場合は、断熱材の種類や施工状況、窓の仕様などを確認しましょう。また、住宅の性能を示す資料が残っている場合には、断熱等性能等級なども確認材料になります。もし資料だけでは判断できない場合は、購入前に住宅診断などを利用して、専門家に確認してもらう方法もあります。

中古住宅は購入してから断熱性能を確認するのではなく、購入前に「どこを改善する必要がありそうか」を把握しておくことが大切です。

寒い中古住宅は断熱リフォームで改善できる!

「気に入った中古住宅だけれど、断熱性能が少し気になる」という場合でも、リフォームによって住環境を改善できる可能性があります。

断熱リフォームにはさまざまな方法がありますが、代表的なのが次のような工事です。


1.内窓を設置する

比較的検討しやすいのが、既存の窓の内側にもう一つ窓を設置する内窓リフォームです。既存の窓を残したまま内側に窓を追加することで、窓まわりの断熱性を高める方法です。

国の省エネリフォーム関連制度でも、内窓の設置やガラス交換、外窓交換などが断熱改修の対象として扱われています。窓からの冷気が気になる住宅では、まず窓の断熱から検討する方法があります。


2.窓ガラスやサッシを交換する

既存の窓を交換して、断熱性能の高い窓にする方法もあります。ガラス交換や外窓交換など、住宅の状態に応じてさまざまな方法があります。ただし、どの方法が適しているかは、既存の窓の種類や建物の状態、予算などによって変わります。


3.床・壁・天井を断熱する

窓だけでなく、床・壁・天井などの断熱改修を行う方法もあります。 例えば、

  • 床下に断熱材を施工する
  • 壁の内部に断熱材を施工する
  • 天井や屋根に断熱材を施工する

などの方法があります。

国土交通省の資料でも、既存住宅の断熱改修について、住宅全体を改修する方法だけでなく、生活空間を限定して部分的に改修する方法も示されています。

そのため、「家全体を一度にリフォームするのは予算的に難しい」という場合でも、暮らし方や住宅の状態に応じて、優先順位をつけて検討することができます。

中古住宅を購入するときは「リフォーム費用」も予算に入れて考える

中古住宅を購入する場合、物件価格だけで判断してしまうのはおすすめできません。例えば、購入した中古住宅に、

  • 「窓を交換したい」
  • 「床が寒いので断熱したい」
  • 「壁や天井にも断熱材を入れたい」

という希望があるなら、購入費用だけでなく購入後のリフォーム費用まで含めて資金計画を考える必要があります。物件価格が安くても、購入後に大規模なリフォームが必要になれば、結果的に総費用が大きくなることもあります。

逆に、多少築年数が経っていても、住宅の状態が良く、必要な断熱改修を行うことで、希望するエリアに住みながら快適性を高められるケースもあります。

中古住宅を探すときは、「いくらで買えるか」だけではなく、

という視点を持つことが重要です。

断熱リフォームは「全部やる」必要がある?

断熱リフォームというと、「家全体を大掛かりに工事しなければならない」と思うかもしれません。しかし、住宅の状態や工事内容によっては、部分的な断熱改修を検討することもできます。 例えば、

  • リビングの窓を断熱する
  • 寝室の窓に内窓を設置する
  • 冷えやすい床を断熱する
  • 天井や屋根の断熱を強化する

などです。

どこを優先するかは、住宅の断熱性能や間取り、家族の生活スタイルによって異なります。そのため、中古住宅を購入する前に、「どこが寒いのか」「どこを改善したいのか」を整理し、必要なリフォームを検討するとよいでしょう。

中古住宅+リフォームという選択肢

中古住宅には、新築にはない魅力があります。希望するエリアで物件を探しやすかったり、土地と建物を含めた購入費用を抑えられたりする場合があります。

さらに、リフォームやリノベーションを組み合わせれば、自分たちの暮らしに合わせて住宅を変えていくこともできます。もちろん、すべての中古住宅がリフォームに適しているわけではありません。

断熱性能だけでなく、耐震性、雨漏りや腐食の有無、給排水設備、屋根や外壁など、購入前に確認したいポイントはたくさんあります。だからこそ、中古住宅を購入するときには、「物件を買う」という視点だけでなく、「購入後にどんな住まいにできるか」という視点を持つことが大切です。


まとめ

中古住宅だからといって、必ず寒いとは限りません。一方で、築年数や建築時期によっては、現在の住宅と比べて断熱性能が十分ではない場合もあります。中古住宅を購入するなら、次のポイントを確認しておきましょう。

  • 築年数だけでなく断熱仕様を確認する
  • 窓の種類や状態をチェックする
  • 壁・床・天井などの断熱状況を確認する
  • 設計図書や住宅性能に関する資料があれば確認する
  • 必要に応じて専門家による住宅診断を検討する
  • 購入費用だけでなくリフォーム費用も含めて予算を考える

また、現在は既存住宅の省エネ改修を対象とした支援制度や減税制度などもあります。制度にはそれぞれ対象となる住宅や工事、申請時期などの条件があるため、リフォームを計画するときは最新の情報を確認しましょう。

「気に入った中古住宅が見つかったけれど、冬の寒さが心配」「購入と同時に断熱リフォームをしたい」という場合は、物件探しの段階からリフォームまで含めて検討しておくと安心です。

中古住宅の購入とリフォームを別々に考えるのではなく、「購入+断熱リフォーム」を一つの住まいづくりとして考えてみてはいかがでしょうか。

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