内窓リフォームは冬になる前がおすすめ?費用・効果・補助金を解説
家の寒さのお困りの方は
「冬になると窓の近くが寒い」「暖房をつけてもなかなか部屋が暖まらない」「窓の結露が気になる」――そんな悩みがあるなら、内窓リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
内窓とは、今ある窓の内側にもう一つ窓を設置して、二重窓にするリフォームです。窓から伝わる外気の影響を抑え、室内の温度を保ちやすくする効果が期待できます。
特におすすめしたいのが、本格的な冬を迎える前の秋から初冬にかけてのリフォームです。
この記事では、内窓リフォームの効果や費用の目安、2026年に利用できる補助金制度について解説します。
内窓リフォームとは?
内窓リフォームとは、既存の窓を取り外すのではなく、現在ある窓の室内側に新しい窓を取り付ける工事です。既存の窓と新しく設置した内窓との間に空気の層ができることで、窓から室内へ伝わる外気の影響を抑えやすくなります。
一般的な住宅では、壁などに比べて窓などの開口部から熱が出入りしやすいため、冬の寒さ対策では窓の断熱性能を高めることが重要なポイントになります。内窓を設置することで、断熱性の向上だけでなく、結露の軽減や防音性の向上なども期待できます。
内窓リフォームは「冬になる前」がおすすめ
内窓リフォームを検討しているなら、寒さが本格化してからではなく、冬になる前に工事を済ませておくのがおすすめです。
理由の一つは、寒くなってから初めて「家が寒い」と感じてリフォームを検討すると、相談から現地調査、見積もり、製品の手配、施工までに時間がかかる場合があるからです。内窓の設置自体は比較的短時間でできる工事ですが、窓のサイズや納まり、製品仕様などによって施工時間は変わります。
例えばYKK APでは、内窓の施工時間の目安を1窓あたり約60分としています。実際の工期は窓のサイズや施工条件などによって異なります。
秋のうちに相談しておけば、冬本番を迎える前に窓の断熱対策を済ませられる可能性があります。また、補助金を利用する場合は、対象製品や申請条件、予算の残りなどを確認する必要があります。「冬になってから考えればいい」と後回しにするのではなく、寒さが気になり始める前に相談しておくことが大切です。
内窓を設置するとどんな効果がある?
内窓リフォームには、主に次のようなメリットがあります。
1.冬の寒さ対策になる
内窓を設置すると、既存の窓との間に空気層ができるため、外気の影響を受けにくくなります。 特に、
- 窓の近くにいると冷気を感じる
- 暖房をつけても足元が寒い
- 朝起きると部屋が冷え切っている
- 暖房している部屋と廊下などの温度差が大きい
といった住宅では、窓の断熱性能を見直すことが改善策の一つになります。ただし、内窓を設置したからといって、家全体の断熱性能が新築住宅のように変わるわけではありません。
壁・床・天井などの断熱性能や、住宅全体の気密性などによっても室内環境は変わります。そのため、窓の寒さが特に気になる住宅では、まず窓から断熱リフォームを検討するという考え方ができます。
2.結露の軽減が期待できる
冬になると、窓ガラスに水滴がびっしり付いてしまうことがあります。これは、室内の暖かく湿った空気が冷たい窓に触れることで結露が発生するためです。内窓によって窓の断熱性を高めることで、結露を軽減できる場合があります。YKK APも、内窓のメリットとして結露の軽減を挙げています。
ただし、結露は室温・湿度・換気・窓の性能など、さまざまな条件によって発生します。そのため、内窓を設置すれば必ず結露がなくなるというわけではありません。
3.冷暖房効率の向上が期待できる
窓から外気の影響を受けにくくなることで、室内の温度を保ちやすくなります。その結果、冷暖房の効率向上や冷暖房費の削減が期待できます。冬だけでなく、夏の暑さ対策にもつながるのが内窓のメリットです。
「冬のためのリフォーム」というイメージがありますが、実際には一年を通して室内の快適性を高めるリフォームとして考えることができます。
4.防音対策にもなる
内窓を設置すると、既存の窓と内窓の間に空気層ができ、窓の気密性も高まります。そのため、外からの音や室内から外への音漏れを軽減する効果も期待できます。
ただし、防音効果は窓だけで決まるものではありません。壁や換気口など、音が伝わる経路はほかにもあるため、「内窓を設置すれば外の音が完全に聞こえなくなる」というものではありません。
内窓リフォームの費用はどのくらい?
内窓のリフォーム費用は、窓の大きさやガラスの種類、製品仕様、施工条件などによって変わります。2026年3月時点のYKK APの参考価格では、Low-E複層ガラスを使用した内窓について、商品代+工事費の目安として、
- 大サイズ: 約15~22万円
- 中サイズ: 約8~13万円
- 小サイズ: 約5~20万円
とされています。ただし、これはあくまで参考価格であり、実際の費用は住宅の状況や商品仕様などによって変わります。また、複数の窓をまとめてリフォームする場合は、その分費用も大きくなります。
一方で、補助金の対象となる場合は、自己負担額を抑えられる可能性があります。そのため、費用を考えるときには、「工事費はいくらか」だけではなく、「利用できる補助金はいくらか」まで含めて考えることが大切です。
2026年は「先進的窓リノベ2026事業」が利用できる場合も
2026年に内窓リフォームを検討するなら、国の補助制度である「先進的窓リノベ2026事業」もチェックしておきましょう。この制度は、高い断熱性能を持つ窓・ドアへの改修を支援するもので、対象工事には「内窓設置」「ガラス交換」「外窓交換」などが含まれます。
内窓設置も補助対象
2026年の先進的窓リノベ事業では、内窓設置について、窓の性能や大きさなどによって補助額が設定されています。例えば戸建住宅の場合、内窓設置では、
SSグレード(Uw1.1以下)
- 特大: 約14万円/箇所
- 大: 約8.9万円/箇所
- 中: 約5.8万円/箇所
- 小: 約3.6万円/箇所
Sグレード(Uw1.5以下)
- 特大: 約7.6万円/箇所
- 大: 約5.2万円/箇所
- 中: 約3.4万円/箇所
- 小: 約2.2万円/箇所
となっています。ただし、実際の補助額は建物の種類や製品の性能、窓の大きさなどによって決まります。対象となる製品も登録されたものに限られます。
また、2026年の先進的窓リノベ事業では、1戸あたりの補助上限額は100万円です。交付申請は、1申請あたりの合計補助額が5万円以上の工事が対象となります。
補助金は「いつでも必ず使える」わけではない
ここは、補助金を利用してリフォームする際に注意したいポイントです。先進的窓リノベ2026事業は予算に上限があり、予算上限に達すると交付申請の受付が終了します。
2026年9月8日時点では、公式サイト上で予算に対する補助金申請額の割合は22%とされています。申請状況は随時更新されるため、最新情報を確認する必要があります。
また、補助金を利用するには、対象製品や工事内容などの条件を満たす必要があります。「内窓なら何でも補助対象」というわけではないため、工事を依頼する前に確認しておきましょう。
補助金の申請は自分で行うの?
先進的窓リノベ2026事業では、住宅の所有者が直接申請するのではなく、登録された補助事業者が申請手続きを行う仕組みになっています。
そのため、内窓リフォームを検討するときには、
- 補助金を利用できる業者なのか?
- 今回選ぶ製品は補助対象なのか?
- 補助金を差し引いた場合の自己負担はいくらなのか?
といった点を、リフォーム業者に確認することが大切です。国の補助制度だけでなく、自治体独自の補助制度が利用できる場合もあります。お住まいの地域で利用できる制度がないか、あわせて確認してみましょう。
こんな家は内窓リフォームを検討してみよう
次のような悩みがあるなら、内窓リフォームを検討する価値があります。
冬に窓の近くが特に寒い
リビングに大きな掃き出し窓があり、窓の近くにいると冷気を強く感じる場合は、窓の断熱性能を見直してみましょう。
朝、窓が結露している
毎朝のように窓を拭いているなら、結露対策の一つとして内窓を検討できます。
暖房をつけても部屋が暖まりにくい
暖房をつけているのに窓の近くが寒い、部屋の温度が安定しないという場合も、窓からの熱の出入りが関係している可能性があります。
外の音が気になる
道路や鉄道などの音が気になる場合は、防音対策の一つとして内窓を検討できます。
大がかりな工事は避けたい
既存の窓を残したまま室内側に新しい窓を設置する内窓リフォームは、外窓を交換する工事と比べて、比較的取り組みやすい方法です。
内窓だけで改善しない場合は「家全体の断熱」も検討
内窓は、窓からの熱の出入りを抑えるためのリフォームです。そのため、
- 窓はそれほど寒くないのに家全体が寒い
- 床が冷たい
- 天井や壁からも冷気を感じる
という場合は、窓だけでは十分な改善が難しいことがあります。住宅の断熱性能は、窓だけでなく、壁・床・天井・屋根などの断熱や、気密性、換気なども関係します。
その場合には、部分的な断熱リフォームや、住宅全体の断熱性能を確認したうえでリフォーム方法を検討することが大切です。
内窓リフォームは、今ある窓を活かしながら住宅の断熱性を高められる方法の一つです。
- 冬になると窓際が寒い
- 結露を何とかしたい
- 暖房費を抑えたい
- 家の寒さを改善したい
という方は、冬本番を迎える前に一度、自宅の窓をチェックしてみましょう。特に2026年は、先進的窓リノベ2026事業による補助金制度が実施されています。
ただし、補助対象となる製品や工事には条件があり、予算上限に達すると受付が終了するため、利用を考えている場合は早めの確認がおすすめです。
「内窓を付ければいいのか、それとも他の断熱リフォームが必要なのか分からない」という場合も、まずは住宅の状態を確認するところから始めてみましょう。冬の寒さを我慢してからリフォームするのではなく、寒くなる前にできる対策を考える。それが、これからの冬を快適に過ごすための第一歩です。




